2018年4月27日開催 静岡県に茶畑を見に行こう!

牧之原台地茶畑見学、茶摘み体験

 2018年4月27日、「健康体」をご利用いただいているお客様の中から抽選で5組10名様を募り、今年も「静岡県に茶畑を見に行こう!」ツアーを開催しました。

行き先は、「深蒸し煎茶 つやみどり」のふるさと、静岡県・牧之原台地。日本が誇るお茶処静岡県の中でも一大産地として知られている場所です。ツアーの集合場所である静岡駅から牧之原台地まで、バスで約1時間半。牧之原台地の勝間田地区を訪れました。

「深蒸し煎茶 つやみどり」は、この牧之原市勝間田地区で育まれた一番茶のみを使い、伊藤園独自の火入れ技術によって、「味」「色」「香り」を最大限に引き出し「深蒸し煎茶」に仕上げた、「健康体」限定の商品です。 日本では年間で最大で4回程度、同じお茶の木から摘採(お茶を摘み採ること)ができると言われていますが、もっとも高額で取引されているのが、その年、最初に採れたお茶である「一番茶」です。

生産者 櫻井新治様

牧之原では、毎年、立春から数えて88日目の日にあたる「八十八夜」近辺に、一番茶の収穫のピークを迎えることが多いのですが、今年は早くから暖かい日が続いたこともありお茶の成長が早く、
「今年は八十八夜までには、一番茶の収穫が終わっちゃうんじゃないかなあ」
と生産者の櫻井様。ツアーが行われた4月27日はちょうど一番茶の収穫が本格化する直前。冬の寒さに耐え、栄養を蓄えたお茶の樹から、青々とした新茶が芽吹いていました。

 ツアー参加者のみなさまは櫻井様からお茶や茶摘みについてのレクチャーを受けたあと、いざ茶畑へ。

「どのあたりで折ればいいのかしら」
と、最初は恐る恐るお茶の葉に手を伸ばされていたお客様も、
「ぽきっと簡単に折れるんですね」
といった具合にすぐに茶摘みに慣れられたよう。どんどん袋にお茶を詰めていきます。
「新茶ってこんなにやわらかいんですね」
といった声も聞こえてきました。とはいえ新芽はとても小さく、袋いっぱいにお茶を詰め込むのはなかなか骨の折れる作業。
「昔は大変だったんだなあ」
と、すべて手摘みで収穫していた時代に思いを馳せるお客様もいらっしゃいました。

「摘みとった茶葉は生のまま食べることもできます。」
そう櫻井様からご案内があると、
「新茶のみずみずしさと、ほのかな苦味がおいしい」
「ふっくらとした味がします」
などと、実際に試されるお客様も。畑で新茶を摘み、その場で口にするというのはなかなかできない経験です。袋いっぱいに詰め込んだ新茶はそれぞれご自宅にお持ち帰りいただきました。

また茶畑では、水出しした「つやみどり」の試飲も行ないました。低温で抽出した旨みの強い「つやみどり」を飲みながら、一年に一度の新芽輝く茶畑を体感していただきました。

ランチタイム

茶摘み体験終了後はランチタイム。牧之原市の蕎麦店「門膳」で、お蕎麦付きの定食へ特別に新茶の天ぷらをつけていただきました。

「門膳」の店主大鐘様によると、新茶はやや低温であげるのがおすすめとのこと。新茶のフレッシュな心地よい苦みと甘みが引き立ったおいしさでした。

食事が終わると門膳に隣接する、「大鐘家(おおがねけ)」を見学しました。大鐘家は約400年の歴史を持つお屋敷で、長屋門と母屋は国定重要文化財に指定されています。

工場見学

昼食後は、「伊藤園静岡浜岡工場」を見学。ここでは、各生産地から集められた茶葉に蒸しや乾燥などの工程を施し、保存に耐えられる「荒茶(あらちゃ)」にする作業を行なっています。 お茶の生葉は摘採されると酸化酵素の働きによって発酵が始まってしまいます。そのため、発酵を止め、「荒茶」という状態にする必要があるのです。

畑から茶葉が運ばれると、最初に行われるのは、「送風・加湿」作業。水分の保持と、茶葉から出る呼吸熱といわれる熱の低下をはかり、茶葉の鮮度と品質を保ちます。

その後、茶葉をむらなく蒸気で蒸して酸化酵素の働きを止め、茶葉の緑色を残し、蒸すことで青臭みを取り除く「蒸熱(じょうねつ)」という工程に入ります。この作業が非常に重要で、この時の蒸し時間の長さがお茶の味や香りにかかわってきます。

「葉打ちしたお茶」

これを色と香りの良さを保持するため、一気に「冷却」し、茶葉に圧力をかけることで、色や香り、味わいを向上させる「葉打ち」、熱風を送り込みながら適度な摩擦・圧迫して揉むことで、茶葉をやわらかくして、水分を低下させる「粗揉(そじゅう)」、加熱せずに強く揉むことで茶葉の組織を破壊して成分を抽出しやすくする「揉捻(じゅうねん)」といった工程が続きます。

さらに、かたまりになった茶葉を解きほぐし、水分を低下させる「中揉(ちゅうじゅう)」、揉み、かたちを整える「精揉(せいじゅう)」を経て、「乾燥」させて荒茶に仕上げます。

「精揉」工程を終えた茶葉は10・3%の水分を含んでいますが、これを5%まで熱風乾燥させることで、長期保存が可能になり、味と香りが向上するのです。

「荒茶」

このようにしてできた荒茶は、「伊藤園静岡相良工場」に送られ、香りや品質をさらに高めるための「仕上げ加工」が行われます。

参加者のみなさまも、お茶の工程と同様、浜岡工場から相良工場へと移動しました。

「伊藤園静岡相良工場」には、「お〜いお茶」の原料茶や緑茶リーフ商品の加工工場やパックされた緑茶などの包装ライン、粉末茶製品が包装されるライン、また、「タリーズ」で使用するコーヒー豆の焙煎加工工場、また、品質管理や商品開発、緑茶の健康効果についての研究などを行っている中央研究所などがあります。

その中でも今回は、てん茶を粉砕する「抹茶工房」を見学しました。

今回見学した、てん茶が粉砕され、抹茶となる流れを簡単にご紹介しましょう。
まず、抹茶の原料となるてん茶が産地から送られてきます。これを網の上で振動させ、長い葉は茎、棒などを取り除きます。さらに、「風力選別」で良質な葉を選別。磁石を用い、茶葉の中にある金属片などを取り除きます。その後、複数のてん茶を組み合わせ、抹茶の味を決め、さらに金属探知機を用い、磁石では取れない金属片が入っていないかどうかを調べたのちに、石臼などで細かく挽き、抹茶を完成させます。参加者には機械化された中でも石臼で挽かれる抹茶をご覧いただきました。

ティータイム

見学後は、相良工場の一室でティータイムです。
まずは社員がお茶の淹れ方を解説。
おいしさの決め手は
「茶葉の量」
「お湯の量」
「お湯の温度」
「浸出時間」
ということをご紹介させていただきました。

「つやみどり」を急須で淹れる場合、使用する茶葉は1人で2g程度。温度に関しては、茶葉にもよりますが、緑茶は80度のお湯で淹れるのが適温とされています。ポットのお湯は95度程度に設定されていることが多く、緑茶を淹れる際には、一度、湯呑みにお湯を注ぐといいでしょう。湯呑みを湯冷ましとして使うことで、お湯の温度は約10度低下します。緑茶を淹れるのにちょうどいい温度になり、同時に湯呑みを温めることもできるのです。浸出時間の目安は約40秒程度。意外に長い時間なので、慣れるまではしっかり時計で計ることをおすすめします。
なお、2煎目はポットから直接、湯のみにお湯を注いでいただいても構いません。

こういった情報を踏まえ、参加者のみなさま同士でお茶を淹れ合っていただきました。同じ茶葉、同じお湯を使っても、淹れる人によってお茶の香り、味わいは変わってきます。実際に体験されたお客様からは、
「淹れ方でこんなに味が違うんですね」
「どっちの淹れ方がおいしいかと言われると難しいけど、両方おいしいなあ」
などの声が挙がっていました。
お茶は、淹れ方によって味わいを変えることができます。旨みの強い味が好きという方もいらっしゃれば、朝は苦渋みの強い味わいでというように飲用シーンに合わせて飲み分けることもできます。
人やシーンに合わせてお茶を楽しんでいただきたいですね。

また、市販されていない、できたてほやほやの「荒茶」の試飲も行いました。
「名前のとおり荒々しいけれど、これはこれでおいしい」
「完成品はやはり洗練されていますね」
「香りからして全然違う」
と、みなさま、お茶の飲み比べを楽しまれたようです。

お茶菓子には、静岡名産の安倍川もち、ツアーでおなじみの「純国産野菜」を使ったパンケーキをお楽しみいただきました。
伊藤園の野菜飲料を使ったパンケーキの作り方はとても簡単。ホットケーキミックスを用い、牛乳の代わりに野菜飲料を使用し、炊飯器を使って焼き上げます。野菜や野菜飲料が苦手なお子様にも好評な、簡単で安全、ヘルシーなおやつです。

楽しい時間はあっという間に過ぎ、またたく間に駅に向かう時間に。みなさま、ご自身で摘まれた、今年の一番茶のお味はいかがだったでしょうか。

ツアーにご参加いただいたみなさまありがとうございました。

ベストシーズンに滅多に見られない景色が見られ、日頃、口にする物の原料を実際に手に取ることができて、安心・納得もできました。

A.A様

初体験で、とてもユニークな茶摘をさせて頂きました。茶袋にびっしりと一杯茶つみをさせて頂きました。
<p class=A.U様

普段当たり前のようにお茶を飲んでいましたが、手間ひまかかっていることに、大きな感激をおぼえました。

A.U様ご友人

自己流で入れていたので、教えていただき、これからは皆に私の入れたのを教えてあげようと思いました。(水出し茶がとてもよかった)

佐藤具美様

美しい緑の棚、感激しました。

佐藤様ご親戚

同じようにいれても味が違っていたり、荒茶と比較できたり、おいしいおかしをいただいたりして楽しかったです。

森田様ご友人

もりだくさんの内容で、大変充実した1日でした。「お茶博士」になった気分です。いろいろありがとうございました。お気持ち・熱意を強く感じました。

森田理恵様

初めての茶つみ、楽しかったです。

津坂暁代様

初めての体験ばかりで、大変興味深くすごせました。ありがとうございました。

津坂様ご主人様