お客様にもっと満足してもらいたい。そんな思いで、リニューアルした『純国産 1日分の野菜』。リニューアルするにあたっての苦労や、こだわった点などを商品企画の担当者に聞きました。
伊藤園 マーケティング本部
「健康体」商品チーム チーフ
小林素子
昨年発売した『純国産 1日分の野菜』はもともと、果汁を入れずに国産の野菜だけでおいしい飲料を作りたいという想いからできた商品です。伊藤園専用にんじん「朱衣(しゅい)」をはじめ、日本全国の契約農家から選りすぐりの材料を使い、おいしさはもちろん、350g分の野菜を摂ったときと同じ栄養素5種類がきちんと補えるものを目指しました。
発売後、お客様からのご意見を伺うと、総じて「飲みやすくておいしい」と高評価をいただきましたが、なかには「少し甘過ぎる」「にんじん特有のクセが気になる」という声もありました。そのため、お客様と向き合って、より満足していただけるよう、甘みと酸味のバランスを見直し、さらに栄養素を強化することを目標にリニューアルを進めることになったのです。
味のバランスは、『純国産 1日分の野菜』の場合、一般的なにんじんと比べて甘みのある「朱衣」に、どんなトマトをどのように組み合わせるかがカギでした。トマトの種類や割合を細かく替えて試飲を繰り返した結果、生食用のトマトを使うことで甘いだけではない、さわやかな味わいになりました。
また、栄養強化については、食物繊維、鉄、亜鉛の3つの栄養素を増やすために、食品由来のものを探しました。そこで亜鉛、鉄で出合ったのが、酵母でした。酵母はビールやパンなどにも使われているので安心していただけますし、思いがけず旨みのバランスにも寄与しました。
試飲には伊藤園社内の「野菜飲料好き」な社員にも協力してもらい、栄養を担保した上で自分たちが本当に飲みたいと思える野菜飲料になっているかどうかを徹底して追求しました。もちろん、糖度や酸度、PHなどは計測器でも測りますが、一番頼りになるのは、やはり人が飲んだときの感覚なんです。
最後は「健康体」チーム全員にも試飲してもらい「おいしい!」という声が出たときは、本当にほっとしました。これまで積み上げてきたものが報われた瞬間で、うれしかったですね。そうして、その場にいた全員が「これにしよう!」と、満場一致で味が決定しました。
ネーミングも悩みましたが、百以上も出た候補の中から、伊藤園が大切にしたかった「野菜だけでおいしく、栄養も摂れる飲料を」という願いを込めて、「栄養の総合力」という案を選択しました。
今後も、安心原料による栄養価アップなど、お客様のご希望に添えるよう、良い商品を作り続けていきたいと思います。
※体験談は個人の感想です。実感には個人差があります。