純国産1日分の野菜×人

品種へのこだわり
〜伊藤園専用にんじん「朱衣(しゅい)」〜

「朱衣(しゅい)」とは、伊藤園が野菜飲料に最適な味わいとおいしさを求め、長年の比較栽培、加工評価を重ね、約50品種の中から野菜飲料のために厳選したにんじん。現在、「充実野菜」や「1日分の野菜」などの原材料となっています。農業技術部課長の佐藤に、「朱衣」開発の経緯、苦労話を聞きました。

伊藤園 農業技術部 農業技術二課 課長 佐藤

伊藤園 農業技術部 農業技術二課 課長 佐藤

よりおいしく、より健康的なにんじんを

伊藤園は1990年代末に、健康価値の高いにんじんを提供することを目指し、品種選びを始めました。その頃、伊藤園が使用していたにんじんよりも安心・安全で、よりおいしい素材を探すべく、「栽培方法」「加工方法」「品種選抜」の3通りの方向から、約50品種のにんじんを比較評価することになったのです。

種子

「品種選抜として、さまざまなにんじんの味を確認したり、成分をみたりしていくなかで、『朱衣』にたどり着きました。『朱衣』は表面がごつごつしているので、見栄えはあまりよくありません。また、外見上の特徴として、長く、芯まで赤いことが挙げられます。その見た目からも想像ができるように、甘さの度合いを表す糖度も、一般的なにんじんに比べて1〜2度高いんです」

朱衣と一般的なにんじん

また、「朱衣」には大きな特徴がありました。一般のにんじんに比べ、β-カロテンの含有量が1.5倍高く、ゆでる際に出る「アク」も少なかったのです。
「当時は、ちょうどβ-カロテンが世間で話題になっていて、いかにその値をあげるかを他社と争っている最中でした。とはいっても、栄養が豊富に含まれる品種を選べたのは、おいしさを探求していく上での副産物のようなものでした(笑)」

これらのデータを踏まえ、糖度が高く、もっともβ-カロテンの含有量が多かった「朱衣」が「品種選抜」されます。しかし、ここに至るまでには、さまざまな試行錯誤が繰り返されました。
「品種選抜を行っていた当時は、にんじんの「アク」についての学術的な知見が乏しく、一年中、国内外の品種の比較評価を行っていました。毎週のように試験場に行き、にんじんを収穫し、洗って絞って飲んでいたものです。また、どんなに健康面で優れていても、おいしくなければ意味がありません。伊藤園ではにんじんは飲料に使用するので、ピューレにした状態で、いかにおいしいかというのも重要でした」

ピューレ

また、同じ品種のにんじんでも、栽培する条件によって品質が異なってくるという問題もありました。
「栽培する場所、収穫時の天候、堆肥や肥料の種類で、品質は変化します。より良い品質のにんじんを選ぶには、さまざまな条件で比較評価しなくてはなりません。また、良い結果が出ても時期を変えたら違う結果になることもあり、そこには苦労しました。そんななか、条件を変えても、品質が安定していたのが「朱衣」でした」

朱衣

今後も妥協しない原料をお届けします

「朱衣」は2006年に本格的に栽培を始め、2007年から伊藤園独占のにんじんとして、宮崎県をはじめ、南九州の契約農家で生産しています。
「『朱衣』は時間をかけて、長く、大きくなる品種です。大地の栄養分を吸って、ゆっくりと甘さをたくわえていきます。農家さんには、じゅうぶんに成長させるために、深く耕した畑で、できるだけ早くタネを蒔いていただくようにお願いしています。朱衣の誕生からすでに10年以上が経過していますが、最大の特長である、β-カロテン1.5倍というのは、他社には真似のできない、大きな強みです」

よりよいものをお客様にお届けするために、伊藤園では、現在も、にんじんの改良に余念がありません。
「今後も、さらに栄養成分を追求していきたいと考えています。伊藤園には、生野菜と同じ栄養価を飲料で実現したいという思いがあります。より栄養価の高い原料を使った飲料をお客様にお届けできるように、研究を重ねていきます」

純国産1日分の野菜