• 骨を強くするためには、
    筋肉も鍛えることが大切!

新連載の『3分でできる 骨トレ&筋トレ』では、年齢とともに減少する骨量を増やし、強くするための運動を紹介していきます。
第1回は、運動の前に、自分の骨や関節、筋肉の機能が低下した状態「ロコモ(ロコモティブシンドローム/運動器症候群)」になっていないか、「7つのロコチェック」と「ロコモ度テスト」で確認してみましょう。

「人生100年時代」と言われるようになりましたが、「とにかく長く生きられればいい」という方はいないのではないでしょうか。できれば、健康な状態で、いきいきと人生を楽しみたいですよね。

 介護を受けたり寝たきりになったりせず、日常生活を支障なく送れる期間を「健康寿命」といいますが、この健康寿命を阻む大きな原因が、転倒などによる骨折です。特に女性は、閉経期に女性ホルモンが急激に減少することで、骨量が大幅に低下するので、注意しましょう。骨量を増やすために必要なのは、栄養と運動です。といっても、ハードな運動である必要はありません。軽い運動でも、骨をつくる骨芽細胞は活性化するからです。また、運動によって骨に適度な負荷がかかることで、骨の主な成分であるカルシウムの沈着も促されます。

 さらに、骨の周りの筋肉を鍛えると、筋細胞からマイオカインというたんぱく質が出て、骨を丈夫にします。骨密度が筋肉量に比例するというデータもあるように、骨を強くするためには、筋肉を鍛えることも必要なのです。

 まずは、「7つのロコチェック」と「ロコモ度テスト」で、今の骨と筋肉の状態を確認してみましょう。ロコモ(ロコモティブシンドローム)とは「立つ」「歩く」「走る」「座る」などの機能が低下した状態。ロコモの兆候が見られる場合は、早めの対策が必要です。次号からは、骨と筋肉を鍛える運動をご紹介していきますので、ぜひチャレンジしてみてください。

  • 骨、関節、筋肉の状態を知る

    7つのロコチェック

    骨、関節、筋肉の状態を知る 7つのロコチェック @片脚立ちで靴下がはけない。 A家の中でつまずいたり、すべったりする。 B階段を上るのに手すりが必要である。 C家のやや重い仕事※が困難である。 ※掃除機の使用や、布団の上げ下ろしなど D重さ2kg程度※の買い物をして、持ち帰るのが困難である。 ※1リットルの牛乳パック2本程度 E15分くらい続けて歩くことができない。 F横断歩道の青信号で渡り切れない。
  • 1つでも当てはまれば、要注意!

    7つのチェック項目で1つでも当てはまれば、ロコモの心配があります。特に、1の「片脚立ちで靴下をはく」は、姿勢をキープする筋肉がしっかり機能していないと、年齢が若くてもできないことがあります。ふらついたり、うまくはけなかったりする方は、早めに筋肉を鍛えて予防しましょう。

  • ロコモ度テスト

    下肢筋力を測る「立ち上がりテスト」

  • 高さ40pでできたら、30p、20p、10pと、さらに低いイスや台でやってみましょう。

  • 両脚で行う 高さ40cmのイスに両腕を組んで座ります。両脚は肩幅くらいに広げ、すねは、床に対しておよそ70度になるようにしましょう。→反動をつけずに立ち上がり、そのまま3秒間キープします。両脚ができたら、片脚でやってみましょう!
  • 片脚で行う 高さ40cmのイスに両腕を組んで座り、左右どちらかの脚を上げます。ひざは軽く曲げます。→反動をつけずに立ち上がり、そのまま3秒間キープします。左右の脚でやってみましょう!

両脚ができたら片脚にも挑戦!
より低い高さでできれば、筋力がある証拠です。

両脚で20pの高さから立ち上がれない場合は、ロコモが進行している可能性があるので、すぐに対策を。放置するといずれ自分の脚で立てなくなるかもしれません。片脚で40pの高さから立ち上がれない場合は、ロコモになり始めている状態です。運動を習慣づけましょう。

出典:ロコモチャレンジ! 推進協議会 公式HP「ロコモONLINE」(http://locomo-joa.jp
※「ロコ」と「ロコモ」は、ロコモティブシンドローム(運動器症候群)の略語です。

藤田医科大学病院 国際医療センター 教授 山王メディカルセンター 女性医療センター 医師 太田博明(おおた ひろあき)

監修

太田博明(おおた ひろあき)

藤田医科大学病院 国際医療センター 教授
山王メディカルセンター 女性医療センター 医師

慶應義塾大学医学部卒、米国ラ・ホーヤ癌研究所訪問研究員、慶應義塾大学医学部助教授、東京女子医科大学産婦人科主任教授を経て、2019年より現職。日本骨粗鬆症学会元理事長、日本抗加齢医学会監事。著書に『骨は若返る!―骨粗しょう症は防げる!治る!』(さくら舎)がある。