05年に厚生労働省と農林水産省が決めた「食事バランスガイド」でも、毎日果物を適量欠かさず摂るように心がけるとよいとされ、1日におよそ200g(みかんなら2個、りんごなら1個程度)食べることが目安になっています。
というのも近年の国際的な研究により、果物にはがんをはじめ、生活習慣病に対して高い予防効果があることが分かってきているからです。
柑橘類に多く含まれるビタミンCには抗酸化作用、抗がん作用、抗ストレス作用、クエン酸には疲労回復効果が、りんごや柿に含まれるカリウムは血圧を下げる作用があります。果物全般に含まれるポリフェノールは抗酸化作用があり、がん細胞を増殖させる活性酸素の発生を抑えます。バナナ、りんご、パインアップルなど果物に多く含まれる食物繊維は便秘の予防に最適。このように、果物には野菜に負けない栄養素がたくさん含まれているのです。糖尿病のある方は血糖上昇を気にして果物を敬遠しがちですが、果糖以外のビタミンや食物繊維の摂取も重要です。1日1単位(80キロカロリー)程度の果物(バナナなら1本、りんごなら半個、みかんなら2個程度)の摂取はむしろ心がけたいものです。
