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果物の健康学

Vol10果物の健康学

現代人は不足ぎみ
毎日摂取が大切

 皆さんは1日に果物をどのくらい食べていますか?
 日本人が果物を食べる量は以前に比べて少なくなっています。果実類の摂取量は1975年がピークで、1人当たりの1日の摂取量は約200gでしたが、近年はその6割程度にまで落ち込んでいます。
 「皮をむくなど食べるのに手間がかかる」「値段が高い」といったこともあるようですが、肉や魚・野菜・乳製品などに比べ、果物は嗜好品という意識がまだ強いことがいちばんの理由のようです。
 高齢になるにつれ「体によい」という理由で摂取量は増えていますが、厚生労働省の「06年国民健康・栄養調査の結果」によれば、20代と30代は約62〜69gと摂取量は60代の約156gに比べて半分以下、75年と比べるとなんと約3分の1以下という結果に。国際的に見ても日本人の摂取量はかなり少なく、先進国の中では最低水準です。
 この現状を受け、生産・流通・消費の関係団体と医学・栄養学・食生活指導などの関係者から構成された、果物のある食生活推進全国協議会では、1人1日200g以上の果物摂取を推進する「毎日くだもの200グラム運動」を推進しています。
図表

果物に含まれる
栄養素の効果

図表  05年に厚生労働省と農林水産省が決めた「食事バランスガイド」でも、毎日果物を適量欠かさず摂るように心がけるとよいとされ、1日におよそ200g(みかんなら2個、りんごなら1個程度)食べることが目安になっています。
 というのも近年の国際的な研究により、果物にはがんをはじめ、生活習慣病に対して高い予防効果があることが分かってきているからです。
 柑橘類に多く含まれるビタミンCには抗酸化作用、抗がん作用、抗ストレス作用、クエン酸には疲労回復効果が、りんごや柿に含まれるカリウムは血圧を下げる作用があります。果物全般に含まれるポリフェノールは抗酸化作用があり、がん細胞を増殖させる活性酸素の発生を抑えます。バナナ、りんご、パインアップルなど果物に多く含まれる食物繊維は便秘の予防に最適。このように、果物には野菜に負けない栄養素がたくさん含まれているのです。糖尿病のある方は血糖上昇を気にして果物を敬遠しがちですが、果糖以外のビタミンや食物繊維の摂取も重要です。1日1単位(80キロカロリー)程度の果物(バナナなら1本、りんごなら半個、みかんなら2個程度)の摂取はむしろ心がけたいものです。

果物を賢く食べて
健康体を維持

 パパイア、パインアップル、キウイフルーツは、肉と一緒に食べると消化を助ける働きもあります。
 果物は生で食べるほか、ジャムやコンポートにしたり、すりおろしてシャーベットにしても美味。旬のものを食べるのが栄養的に優れていますが、年中、手軽に食べられるドライフルーツもおすすめです。
 毎日の生活に果物を摂り入れることは健康への鍵。いつまでも健康で若々しく、美しくありたいと願う人にとって、果物は欠かせない食べ物なのです。食卓で積極的にいただきましょう。



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