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東京有明医療大学
保健医療学部鍼灸学科
教授
川嶋 朗(かわしま あきら)
1983年北海道大学医学部卒業。東京女子医科大学大学附属青山自然医療研究所クリニック所長を経て、2014年より現職。自然治癒力を重視し、近代西洋医学と補完・代替医療を統合した医療の実践を日本の医科大学で初めて立ち上げ、現在も教育・臨床・研究の現場で活躍中。著書は『川嶋流「温活」で心とからだの万病を防ぐ(メトロポリタンプレス)』など多数。
万病の元と言われる「冷え」が気になる季節になりました。その原因と改善策を、冷えに関する多くの著書をもつ東京有明医療大学の川嶋 朗先生に伺いました。
私たちの体には、外気温が変化しても体温を一定にコントロールする仕組みがあります。冬に屋外にいると手足が冷えるのは、手足の血管を収縮させ、内臓に優先的に血液を流すことで体温を保つからです。しかし、最近では、温かい部屋の中にいるのに手足が冷たい人が増えています。いわゆる“冷え性”です。冷えは“万病の元”と言われるとおり、免疫力や代謝を下げ、体調不良や生活習慣病などのリスクを高めるので、早めに改善しましょう。冷えの原因としては、筋肉量が少なく熱を作り出す力が弱いことや、血流が滞っていることが考えられます。
そこでおすすめしたいのが、日々の運動です。筋肉を動かすために必要なエネルギーを作る際、体の中で熱が発生するのです。体を動かすと血の巡りも良くなりますし、筋肉が増えるとさらに熱も発生します。とはいえ、激しい運動をする必要はありません。歩くときは早足で、なるべく階段を使う、電車やバスでは座らずに立つといったことを心がけるだけでも効果があります。
筋肉量を減らさないよう、
少しキツイと感じる運動を!
女性や運動不足の人は筋肉量が少ないため、冷えやすくなります。日常生活の中で、自分自身がちょっとキツいと感じる程度の運動を続けましょう。
実はこれらは、誰もが「したくないな」と思うこと。でも、楽をして健康を手に入れることはできません。少し自分に厳しくするほうが、毎日を元気で過ごせるようになりますよ。
また、冷たい飲み物や、体を冷やす食べ物の摂りすぎにも注意しましょう。食事の際にはしっかりと噛むことで体温が上がり、血流がアップします。
体を冷やすものは避けて、
咀嚼(そしゃく)を心がける
食事のときによく噛むと、その刺激が脳に伝わって神経ヒスタミンを分泌します。すると、内臓脂肪が燃焼し、熱が生み出されるのです。また、冷えを実感している人は、冷たい飲み物や体を冷やす食べ物は控えましょう。
体を外から温めるのも大切ですが、根本解決には、体の中から改善するのが一番。ぜひ、できることから始めてみてください。
体の外側から「冷え」を改善!
入浴で体を温め、布団も温かく
冷えた体を温めるには入浴がおすすめ。ぬるめのお風呂に肩までつかり、10〜30分ほどしっかり温まりましょう。それでも手足が冷たくて眠れないという人は、あらかじめ電気毛布や湯たんぽで布団を温めておくといいですよ。
お灸代わりにドライヤーで温める
内くるぶしの上から指4本分上がったところ
かかと中央の少しへこんだところ
冷えた体を温めるには入浴がおすすめ。ぬるめのお風呂に肩までつかり、10〜30分ほどしっかり温まりましょう。それでも手足が冷たくて眠れないという人は、あらかじめ電気毛布や湯たんぽで布団を温めておくといいですよ。