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お客様の声
話題の成分、GABA(ギャバ)を含んだ『健康体 GABAトマト』。従来のトマト飲料とは 一線を画す商品の開発に、どのような苦労があったのか担当者に聞きました。
伊藤園 開発1部
矢作裕子
1992年入社。中央研究所でカテキン緑茶の体脂肪低減効果を確認する試験などを担当。2010年より開発1部に異動し、『純国産 長命草 青汁』『純国産 1日分の野菜』など野菜飲料の開発に携わる。好きな商品は『ビタミン野菜』。
『健康体 GABAトマト』の誕生は、「GABA(ギャバ)」という成分に血圧を下げる効果が報告されていたことがきっかけです。GABAを多く含むトマトを使って、機能性表示食品のトマト飲料を作ろうと開発が始まりました。
「トマト飲料は青臭くて飲めない」というお客様の不満にお応えして発売した『純国産 理想のトマト』と同様に、『健康体 GABAトマト』も、トマト飲料が苦手な方にもお飲みいただけるよう、おいしさと飲みやすさにこだわりました。機能性表示食品なので、何よりも続けて飲んでいただくことが大切。そのためには、おいしくないと続けられませんからね。また、素材由来にもこだわって、GABAを添加するのではなく、トマトを濃縮することで含有量を50mgまで高めました。
いちばん苦労したのは、やはり味を決めることですね。フルーツトマトのような濃厚な味わいを目指して、異なる産地、異なる品種のトマトを厳選し、半年くらいかけて配合を変えながら、甘みと酸味のバランスや濃度を決めていきました。
甘みは砂糖を使えば簡単に出せますが、砂糖不使用にこだわって、甘みの強い品種を選定し、トマト本来の甘みを生かした味づくりを目指しました。また、甘みを引き立てる酸味≠ノも注目し、さまざまなトマト原料を組み合わせて理想の「甘みと酸味のバランス」を追求。糖度などの数値も参考にしますが、社内のいろいろな意見も取り入れながら、細かく味の調整をしていきました。
開発中は毎日トマト飲料を飲むのですが、毎日飲むことで微妙な味の違いもわかってきます。大変ですが、トマト好きなので苦にはなりませんでした。野菜は全般的に好きなので、むしろ担当になってよかったですね(笑)。
味が決まったら、機能性表示食品の届け出をし、受理されると工場で生産の準備に入ります。『健康体 GABAトマト』は粘性が高いので、さらっとした液体に比べて、工場のラインで流れにくいという問題がありました。とろみのある液体はゆっくり流れるため、加熱処理が過剰になり味が損なわれてしまうのです。うまく流れるよう圧力などの調整を行って、生産が可能になりました。
でも、この仕事は「開発して終わり」ではないんですよ。トマトの品質は天候にも左右されるので、同じ畑、同じ品種でも時期が異なると味まで違ってしまいます。同じ味わいを安定してお届けできるよう、トマトが旬を迎える8月に原料を選定するので、8月は毎年大忙しなんです。
みなさまにおいしく飲んでいただけるよう、開発チーム一同、がんばっていますので、トマト飲料が苦手な方も、一度お試しいただければうれしいですね。
※個人の感想であり、実感には個人差があります。