姿勢で変わる!からだの整え方|伊藤園の公式通販「健康体」

がんばらなくても大丈夫!
姿勢で変わる!からだの整え方

肩こりや腰痛でからだがガチガチ、寝ても疲れが取れない。そんな不調や疲れは、姿勢が悪いせいかもしれません。まずは姿勢を正すことで、からだを整えてみませんか。日常の中で、がんばらなくても取り組めることを姿勢治療家®の仲野孝明先生に教えていただきました。

神奈川歯科大学大学院 統合医療学講座 特任教授 川嶋 朗(かわしま あきら) 先生

姿勢治療家®
仲野整體東京青山 院長

仲野 孝明(なかの たかあき)先生

大正15年創業、延べ180万人以上の患者数、および3度の褒章受賞・綬章受勲を誇る仲野整體(整体)の4代目。2008年に仲野整體東京青山を開院。“人間本来の正しい体の使い方”から治療することで、まったく運動をしてこなかった女性が3か月後にフルマラソンを完走するなど、人生が変わる患者が続出。予約のとれない治療院となっている。モットーは「姿勢が変わると、人生が変わる」。メディア出演のほか、著書に『調子いい! がずっとつづく カラダの使い方』(サンクチュアリ出版)などがある。

なぜ、姿勢が大事なの?
悪い姿勢は背骨の負担に!神経を圧迫し、不調が
生じます。

正しい姿勢とは?

正しい姿勢とは? 頭 肩 腰の後ろに手の平が入るくらい お尻 ふくらはぎ かかと

身長計で測るときのように、頭、肩、お尻、ふくらはぎ、かかとの5点が壁につくかどうかチェックしましょう。
5点全部がついて、腰の後ろに手の平が入れば正しい姿勢ができています。
どこか1点でも壁につかない人は姿勢に問題があります。

悪い姿勢の元凶は便利でラクな生活

 姿勢が悪いとからだに負担がかかり、腰痛、肩こり、ひざの痛みなどを引き起こします。また、呼吸が浅く体内に酸素を十分に取り込めないために血液の循環も悪くなり、さまざまな不調を招きます。

 なかでも、いちばんの問題は背骨の状態です。背骨には神経の束が通っていて、脳と臓器をつないでいますが、背骨に負担がかかると、神経が圧迫されてからだのいろいろな部位に影響が出るほか、自律神経も乱れてしまいます。

 なぜ、普通の生活をしているだけで姿勢が悪くなってしまうのでしょう。現代人は仕事も生活も座って行うようになり、交通機関の発達で歩く時間も少なくなりました。しかし、人間は本来、立って歩く動物です。にもかかわらず、長時間座ることで前かがみになり、背骨に負担をかけてしまっているのです。現代人が思うラクな姿勢は、立って歩く力をどんどん弱らせているようなもの。将来の健康のためには、正しい姿勢を身につけることが大切です。

 姿勢が良くなると、背骨が伸び、神経を圧迫しないので、脳もいい状態で働きます。酸素も十分に取れ、からだの循環が良くなるので疲れにくく、不調を感じることも少なくなるでしょう。

メンタルにも姿勢が影響する!?

 人は落ち込んでいるとき、うつむき加減で背中が丸くなってしまいます。このような姿勢は呼吸が浅くなり、からだにもいい影響を与えません。

 ヒーローのように腰に手を当てて胸を張るポーズをしてみましょう。前向きな気分になり、胸が開いて呼吸が深くなると、酸素が取り込めるので体調も良くなります。姿勢を意識することは、からだだけでなく、心にもいい影響を与えてくれるのです。

胸を張ると気持ちも前向きに!

腰に手を当て胸を張るヒーローのようなポーズを取ると、姿勢につられて気持ちも前向きになります。

日常生活の中で姿勢を整えよう!

 正しい姿勢は日常生活の中で意識することで身につきます。運動が苦手な人でも大丈夫。慣れてくれば、からだも整ってきます。

【立つとき】
頭を引き上げるイメージで背筋を伸ばして立つ

腰がまっすぐ 腰が反っている 猫背

 座る時間が長く、お腹周りの筋肉を使っていない人は背中を丸めて猫背になったり、反り腰になったりして、腰痛や肩・背中のこり、脚のむくみなど不調を引き起こします。

 立つときは、背筋を伸ばして頭を引き上げるイメージで立ちましょう。
また、重心のかけ方も大事です。足の親指の付け根、小指の付け根、かかとの3点を意識しましょう。

足裏3点を意識する

左右の親指の間は拳1つぶんあけて立ち、親指の付け根、小指の付け根、かかとの3点を意識しながら、かかとに少しだけ体重をのせると安定します。

【歩くとき】
足の人さし指を進行方向に向けて、まっすぐ歩く

 歩くときは、足先をまっすぐ進行方向に向けてほしいのですが、ほとんどの人が外側に向いてしまっています。足の人さし指を進行方向に向け、外股、内股にならないように歩きましょう。

 ゆがんだ状態で歩き続けると、股関節やひざを痛めてしまいます。股関節やひざ関節は加齢とともに悪くなると言われていますが、からだの使い方が悪いせいなので、正しい姿勢で歩けば予防できます。

進行方向 ◯ ×外股 ×内股 みぞおちのあたりから足を動かすイメージで

脚と上半身をつなぐ筋肉を意識しよう!

腸腰筋(ちょうようきん)

脚の筋肉は脚の付け根から始まっているのではなく、「腸腰筋(ちょうようきん)」という筋肉で、みぞおち付近の背骨とつながっています。

【座るとき】
背中はもたれずに脚は床につけて深く座る

坐骨を立てて深く座る 浅く座ってもたれる

 座るときは、股関節から曲げることと坐骨(ざこつ)を立てることが大事です。坐骨は骨盤の左右、一番下にある骨で、座ってお尻の下に手を入れたときに当たる固い部分です。

 椅子にもたれかかって、浅く座ると、坐骨が倒れやすく腰に負担がかかります。腰椎椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症(※)の原因になるので、気をつけましょう。

 ※神経が収まっているトンネル状の管「脊柱管(せきちゅうかん)」が狭くなった状態のことで、神経を圧迫してしまいます。

【寝るとき】
寝返りしやすい寝具と首を支える枕を使う

◯硬めのベッド 首を支えている枕 ×やわらかいベッド 首が曲がる

 睡眠中、人は寝返りをしながらストレッチをしてからだを整えています。そのため、寝るときは寝返りしやすい寝具を使うことが大事。やわらかい寝具は体が沈んで寝返りがしにくいので、かたいほうがおすすめです。

 枕は、低過ぎても高過ぎても良くないので、背骨が曲がらないものを選びましょう。

3週間意識すれば、
からだが変わってきます!

正しい姿勢を身につけるためには、日常生活の中で意識することが大切です。まず3週間、意識してみてください。不調を感じることが少なくなってくるはずです。