今、つら〜い症状をラクにする!花粉症対策|伊藤園の公式通販「健康体」

今、つら〜い症状をラクにする!
花粉症対策

目のかゆみ 涙目 肌あれ 鼻水 充血 頭痛 鼻づまり くしゃみ のどのかゆみ

いまや日本の国民病とも言われる「花粉症」。
花粉症の季節、真っただ中の今だからこそ知りたい対策を鼻の専門医、松脇由典先生に教えていただきました。

医療法人社団 恵芳会 松脇クリニック品川 理事長・院長 松脇由典(まつわき よしのり)先生

医療法人社団 恵芳会
松脇クリニック品川 理事長・院長

松脇由典(まつわき よしのり)先生

1994年東京慈恵会医科大学卒業。
慈恵医大病院で長年にわたり鼻科の診察・治療・手術・研究を重ね、2016年、松脇クリニック品川を開院し、理事長・院長に就任。国内でも数少ない「鼻」のお悩みに応える専門クリニックとして、豊富な経験を生かし、患者に寄り添った治療・手術を行っている。

 多くの人が悩む花粉症の主な症状は、くしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみ、充血、涙目など。これらは日常生活に悪影響を及ぼし、生活の質を低下させます。しかも、原因となる花粉には種類があり、春はスギが有名ですが、初夏はイネ科の植物、秋はブタクサなど、1年中飛散しているのです。

 憂うつになるほどつらい花粉症ですが、医療機関の受診や日常生活での対策で症状を軽減できます。少しでもラクに過ごせるよう、取り組んでみましょう。

どうして花粉症になるの?

日本人のおよそ4割!? 花粉症の人は年々増加中

引用:「鼻アレルギー診療ガイドライン 2024年版 改訂第10版」の一部を改変。

原因は、花粉に対する免疫システムの過剰反応

 花粉症の患者数は、この20年で急激に増えてきました。昔は大人がかかるものと思われていましたが、最近は子どもの患者も増えて幅広い世代に広がっています。その理由は、戦後に国策で植林したスギが成長し、伐採されずに大量の花粉を飛散させているからです。
日本人にスギ花粉症が多いのはその影響ですが、全員が花粉症になるわけではありません。その一方で、ある日突然、花粉症になる人もいます。

 花粉症になるかどうかは、私たちの体に備わっている免疫システムが関係しています。体内に異物が入ってくると攻撃して体の外に追い出そうとするのですが、花粉の場合は免疫システムが過剰に反応して、花粉を追い出すための抗体がつくられます。これが一定の量を超えると、花粉症を発症するのです。花粉症にならないためには、原因となる花粉を浴びないことが一番ですが、既に花粉症の人が症状を軽減するためにも有効な対策です。

体内に入った花粉を排除しようと症状を引き起こします

花粉が体に侵入すると「IgE 抗体」という物質ができて「マスト細胞」と結合。花粉は異物として記憶され、再び侵入すると「ヒスタミン」などの化学物質を放出して、花粉を追い出そうとくしゃみなどの症状を引き起こします。

花粉症は治せるの?

薬で症状を緩和する治療が一般的

 花粉症の主な治療には、つらい症状を抑える「薬物療法」と完治を目指す「免疫療法」があります。
免疫療法は原因物質を投与して体を慣らすことで、アレルギー反応を抑えるのですが、3〜5年かかるため、根気のいる治療です。

 薬物療法では、新しい治療薬であるバイオ製剤(バイオテクノロジーで製造された医薬品)が保険適用され、重症の方も症状をコントロールしやすくなりました。保険適用でも高価ですが、選択肢としてあるのは心強いものです。

 いつも市販薬を利用している方で効果が不十分と感じている方は、一度病院で受診してみましょう。
医師が症状に合わせた薬を処方してくれます。

 また、花粉症対策は早めに始めることがポイント。飛散予報を確認して花粉が飛ぶ2週間くらい前から薬を飲み始めると、症状が緩和されます。症状が出る前に、始めてみてください。

毎日の生活に取り入れたい!花粉症対策

 花粉症を発症すると、生活の質が低下してしまいます。最大の対策は、とにかく体の中に花粉を入れないこと。
自分でできる対策を、松脇先生に教えていただきました。

1花粉の飛散予報をチェック

ウェザーニュースの花粉飛散予報マップ

ウェザーニュースの花粉飛散予報マップ
https://weathernews.jp/pollen/

花粉の飛散予報はウェブサイトや天気予報で確認できるので、チェックしておきましょう。外出時の花粉対策に役立つほか、在宅でも飛散量が多いときは窓を開けないなどの対策ができます。また、1週間前までの予報を見れば、週末の予定などが立てやすくなります。

2外出時は完全ガードで

外出時は、マスク、花粉対策用のメガネ、つばの広い帽子でガードしましょう。花粉対策用のメガネは顔との間にすき間がないので、花粉の侵入を防げます。上着はけば立ったものを避けて、花粉が付着しにくいツルツルした生地の服を選ぶようにしましょう。

3帰宅時は花粉を持ち込まない

鼻うがいで洗い流す 花粉を払い落とす

外出から帰ったときは、体についた花粉を家に持ち込まないことが大切。家に入る前に髪や服に付着した花粉をよく払い落としましょう。コート類は玄関先の壁やラックにかけて、部屋に持ち込まない工夫を。帰宅後は、すぐにうがいと洗顔で花粉を洗い流しましょう。鼻うがいもおすすめです。

4家の中の花粉を減らす

いくら気をつけていても、家の中に花粉は入ってきます。室内の掃除をまめに行いましょう。特に花粉が入りやすい窓際は丁寧に掃除を。床はから拭きしたあと、水拭きやウェットシートの使用が有効です。また、花粉のシーズン中は、布団や洗濯物を外に干すのはやめておきましょう。

5バスタイムに鼻の疲れを取る

鼻には異物を取り除くフィルターとしての役割のほか、加湿、加温の機能があり、寒く乾燥する季節はフル稼働で疲れ切っています。湿度の高い風呂場で、アロマオイルやバスソルトなどを入れてゆっくり湯船に浸かり、鼻の疲れも取りましょう。

6空気清浄機を活用

空気清浄機は花粉の除去に役立ちます。花粉やほこり、ウイルスなど、空気中の小さな粒子を取り込める高機能HEPAフィルター付きのものを選び、花粉のシーズン中は、24時間稼働させましょう。寝るときは枕元に設置すると効果的です。

7生活習慣を見直す

睡眠不足は免疫機能の低下やホルモンバランスの乱れを招き、花粉症の症状を悪化させてしまいます。規則正しい生活を心がけることが大切です。また、アルコールは血管を拡張し、鼻づまりや目の充血などの症状に影響します。花粉シーズン中の飲酒は控えめに。

8腸内環境を整え、食に気をつける

腸内環境を整える「乳酸菌」や、抗酸化・抗炎症作用をもつ「ポリフェノール」を含む食品は、免疫の過剰反応を抑える可能性があるとされています(※)。治療薬のように発症した花粉症の症状を抑える効果はありませんが、花粉症の改善を目的に毎日の食生活に取り入れてもいいでしょう。

※厚生労働省が行った調査によると、花粉症に良いとされる食品で効果を実感できたという人はごく一部です。

花粉症はコントロールできます。
自分に合う対策、治療を探しましょう!

私も重症の花粉症で、花粉の時期は大好きなゴルフに行けませんでしたが、新しい治療薬のおかげで今は1年中ゴルフが楽しめるようになりました。花粉症はある程度治療法が確立されている病気です。放置せずに自分に合った治療を見つけましょう。

医療法人社団 恵芳会 松脇クリニック品川 理事長・院長 松脇由典(まつわき よしのり)先生