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医学博士
飯沼一茂
1948年生まれ。立教大学理学部卒。米国製薬企業に研究員として勤務。1987年大阪大学医学部にて医学博士を取得。国立国際医療センター・肝炎免疫研究センター客員研究員、純真学園大学客員教授などを歴任。日本免疫予防医学普及協会代表。著書に『それでは実際、なにをやれば免疫力があがるの?』(ワニブックス)などがある。
風邪やインフルエンザが猛威を振るう季節は、免疫力を高めることが大切。免疫のスペシャリスト、医学博士の飯沼一茂先生にポイントを伺いました。
私たちの体には、ウイルスや細菌などの外敵から身を守る仕組みが備わっています。これが「免疫」です。免疫の仕組みは実にうまくできていて、ふだんは、口、鼻、喉の粘膜、そして腸壁にある免疫細胞が、ウイルスや細菌などの異物が体内に侵入するのを防いでいます。たとえ、ここを異物が突破して他の細胞を傷つけ始めても、今度は体内をパトロールする免疫細胞が攻撃をしかけ、傷ついた細胞ごと異物を食べてくれるのです。もし免疫という仕組みがなければ、私たちはあっという間に風邪やインフルエンザ、その他の感染症にかかってしまうでしょう。
免疫力は年齢とともに低下するといわれていますが、あきらめる必要はありません。なぜなら、免疫力は努力次第で高められるものでもあるからです。
例えば、体温を上げる生活を心がけること。体温が1度上がると免疫力は5〜6倍アップするという研究もあります。よく風邪をひく人や、一度ひいた風邪がなかなか治らない人は、シャワーではなくお風呂に入ったり、体を温める食べ物を食べたりしましょう。
冷えは免疫力最大の敵。体を温めてくれる食材を料理に使ったり、温かい飲み物を飲んだりして体温を上げましょう。40度くらいのお風呂にゆっくり浸かるのもおすすめです。
筋肉が増えると、体の中で熱を作り出す働きが活発になります。また、血液やリンパ液の流れが良くなることで、免疫細胞が体の隅々までスムーズに行き渡るようになります。
免疫力を下げる原因には、ストレスの多い生活や運動不足、睡眠不足などが挙げられます。そのため、生活習慣を見直したり、軽い運動を習慣づけたりすることが大切です。
ストレスを感じたときに出るステロイドホルモンは、免疫力を低下させます。好きな音楽を聴くことはストレス解消になりますが、特におすすめしたいのはクラシックなどの「1/f(エフ分の1)ゆらぎ」(※)がある曲です。
※1/f(エフ分の1)ゆらぎとは?
水の流れや揺らめく炎のように、人が自然とリラックスできる「ゆらぎ」のこと。私たちの心臓の拍動にも近いと言われています。
就寝時に部屋が明るいと、リラックスできずに免疫力が働きにくくなります。また、午後10時〜深夜2時は免疫力が最も高まる時間。この時間には寝ているようにしましょう。
医療が発達して多くの病気は薬で治る時代ですが、それ以前に私たちの体が本来もっている、優れた免疫の力を活用しない手はありません。免疫力を上げる生活で、病気にかかりにくい体を手に入れてください。