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ブレインケアクリニック名誉院長
一般社団法人日本ブレインケア・
認知症予防研究所所長
今野 裕之(こんの ひろゆき)
順天堂大学大学院卒業。老化予防・認知症予防に関する研究で博士号を取得。大学病院や精神科病院での診療を経て、ブレインケアクリニック開院。認知症予防医療の普及・啓発活動のため2018年に日本ブレインケア・認知症予防研究所を設立し、2019年より現職。著書に『最新栄養医学でわかった! ボケない人の最強の食事術』(青春出版社)、その他監修など多数。
感染症対策のため家で過ごす時間が長くなり、認知症が心配になる人もいるかもしれません。認知症についての正しい知識と予防法を、今野裕之先生に伺いました。
「認知症」とは、それまで正常に働いていた脳の機能が低下し、日常生活に支障が出ている状態です。日本で多いのは、アルツハイマー型認知症、血管性認知症、レビー小体型認知症、前頭側頭型認知症の4つ。原因は違うものの、そのすべてに老化が関わっています。つまり、老化を遅らせられれば、認知症の予防や、発症後の進行を緩やかにすることは不可能ではありません。
ちなみに、「物忘れは認知症の初期症状ですか?」とよく聞かれますが、これは何とも言えません。というのも、物忘れ自体は認知症でなくても起こるからです。物忘れと併せて、怒りっぽくなった、よく転ぶようになった、料理の味が濃くなった、身だしなみに気を使わなくなったなど、以前と違う点が見られたら、認知症を疑ってみてください。
認知症予防のカギは、毎日の生活の中にあります。特に食事は、体をつくる基礎となるもの。上記の「食生活チェックリスト」を参考に、食事に気をつけて足りない栄養素を摂るようにしてください。
食生活チェックリスト
物忘れや軽度認知障害の患者さんは、栄養素が不足するなど食生活に問題がある方がほとんどです。A〜Dでチェックが多いものはどれか、確認して改善しましょう。
運動は全身の血流を促すとともに、脳を刺激します。ウォーキングなどの有酸素運動を週2〜3回、1日20〜30分を目安に行うのがおすすめ。また、アルツハイマー型認知症の原因となる「アミロイドβ」は睡眠中に体外への排出が促されるため、睡眠はしっかりと確保するようにしましょう。
認知症予防のための生活習慣
老化を防ぐためには、日々の積み重ねが大切です。日常生活の習慣を見直して、認知症を予防しましょう。
お茶を飲む
緑茶には抗酸化作用のあるカテキンが含まれているので、こまめに飲むといいですね。
有酸素運動
ウォーキングは大股でやや息が上がるくらいのペースがおすすめ。1日8000歩を目安に歩きましょう。
質の良い睡眠
脳は睡眠中に回復すると言われています。睡眠時間は1日7時間を目安にし、足りないときは午後3時までにお昼寝を。
バランスの良い食事
たんぱく質、魚油やオリーブオイルなどの健康に良い脂質、ビタミンやミネラル、さらに腸の調子を整えて炎症を抑える食物繊維をバランス良く摂りましょう。炭水化物は控えめに。
料理で脳トレ
メニューや手順を考え、手を動かし、味を確認しながら行う料理は脳トレになります。
口腔内を清潔に
歯周病菌が出す毒素による炎症は、アルツハイマー型認知症を悪化させることがわかっています。また、噛むことで脳への刺激も増えるため、歯を失わないように気をつけましょう。
体の中の老化を防ぐ生活を続けると、見た目も若々しくなります。そうなると日々の活動や交流も楽しめ、より一層、認知症予防効果が得られるようになりますよ。