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西山耳鼻咽喉科医院 院長
西山耕一郎(にしやま こういちろう)
北里大学医学部卒。耳鼻咽喉科医、気管食道科専門医、嚥下相談医、医学博士。横浜みなと赤十字病院副部長、独立行政法人横浜医療センター医長、北里大学診療助教授を経て、2004年より西山耳鼻咽喉科医院院長。東海大学客員教授、藤田医科大学客員教授。嚥下治療の名医としてメディアにも出演。著書、監修書に『肺炎がいやなら、のどを鍛えなさい』(飛鳥新社)、『誤嚥性肺炎にならない35の習慣』(宝島社)など多数。
長年、日本人の死因の上位に入る肺炎。なかでも多くの割合を占めているのが誤嚥(ごえん)性肺炎です。耳鼻咽喉科専門医の西山耕一郎先生に予防法を伺いました。
最近、大きめの錠剤やサプリメントが飲み込みにくくなったり、水を飲むときにむせたりすることが多くなったと、感じている人はいないでしょうか。
その状態を放置していると、徐々にのどの機能が弱まり、将来、誤嚥性肺炎にかかるリスクが大幅に増えます。
誤嚥性肺炎とは、食べ物や飲み物など本来食道に入るべきものが誤って気管から肺に入ってしまい、肺の中で炎症が起こる病気です。睡眠中に唾液や鼻汁、胃液などが気管に入り込むことでも起こります。私たちが何かをゴクンと飲み込むときには、喉頭蓋(こうとうがい)という防波堤が気管を覆い、食べ物や水分を入れないようになっています。ところが、のどの筋肉が弱ると、この動作がうまくいかなくなってしまうのです。
のどの力は少しずつ衰えていくため、意外と気づきにくいものです。思い当たる項目があれば、のどの筋肉を鍛える体操に取り組んでみましょう。
のどの老化は高齢者だけの問題ではありません。誤嚥性肺炎の患者は70代以降に多いのですが、のどの筋肉は40代くらいから衰え始めるからです。筋肉はいくつになっても鍛えることができますが、いったん衰えた状態から回復させるのは大変。大切なのは、衰えないように予防することです。
以下にのどの筋肉を鍛える体操をご紹介しましたので、ぜひ続けてみてください。
嚥下(えんげ)おでこ体操
あご持ち上げ体操
また、のどは呼吸に関わる器官でもあるため、しゃべったり笑ったりしてのどを使うことも、老化防止に有効です。
のどの筋肉が弱くなると、将来口からものを食べることができなくなる可能性もあります。日常生活の中で、できるだけのどを使う機会を増やし、早めに“のどの筋トレ”を始めましょう。
おしゃべりや歌でのどを鍛える
しゃべったり、笑ったりする機会が減ると、のどが使われなくなり老化が進みます。家族との会話や友人との電話の時間などを楽しみながら、のどを鍛えましょう。歌を唄うのもおすすめです。
ウォーキングで体力アップ
全身の体力が落ちると、のどの筋肉も弱ってきます。ウォーキングなどの全身運動を続けることで、体力維持に努めましょう。
食事は正しい姿勢で
姿勢が悪いと、誤嚥しやすくなります。テレビや新聞、スマホを見ながらといった「ながら食い」はNG。背筋を伸ばして食べることに集中しましょう。