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お茶の水整形外科機能リハビリテーションクリニック名誉院長
どうやリハビリ整形外科 院長
銅冶英雄(どうや・ひでお)
日本医科大学、千葉大学大学院医学研究院卒業。医学博士、米国公認足装具士。千葉大学附属病院、成田赤十字病院、国立がんセンター中央病院などで勤務。2010年に「お茶の水整形外科機能リハビリテーションクリニック」、2022年に「どうやリハビリ整形外科」を開院。著書は『痛みナビ体操で治す! ひざ痛・変形性膝関節症』(宝島社)など多数。
高齢になると立ち上がるときにひざが痛んだり、階段の昇り降りがつらくなったりする人が増えます。
加齢に伴うひざの痛みの原因と予防法を、整形外科医の銅冶英雄先生に伺いました。
「ひざ痛」にはさまざまなものがあります。若い人は外傷によることがほとんどですが、中高年で多いのが、ひざの軟骨がすり減って変形することで痛む「変形性膝関節症」です。40歳以上の男性の約43%、女性の約62%がこの症状で悩んでいるという調査もあり、「新たな国民病」とも言われています。
もともとO脚気味の人、また立ち仕事の人は変形性膝関節症になりやすいことがわかっていますが、年を経て軟骨がすり減るのは、軟骨細胞の新陳代謝が衰えるため。誰しも避けられないものです。放っておくと状態が悪化するので、痛みを感じたらなるべく早く対処することをおすすめします。
痛みだけでなく腫れがあったり、触るとぶよぶよするときは医療機関へ。すり減った軟骨や骨の表面からはがれ落ちた「かけら」が、関節の中で炎症を引き起こしている場合があります。安静にしていても痛むときや痛みが続く場合も受診が望ましいでしょう。
医師に様子見と言われた場合、また軽い痛みなら、ひざの動きを良くする体操で改善が望めます。下記で体操を紹介しているので、ぜひ行ってみてください。
「ひざ伸ばし体操」と「ひざ曲げ体操」を10回ずつ行い、痛みを比べてみましょう。痛みが弱まったり可動範囲が広がったりするほうの体操のみを、毎日5〜6セット行います。朝昼晩など間隔を空けて少しずつ行うと効果的。痛みが出たら、ただちに中止します。
10回×5〜6セット
1
痛いほうの脚を伸ばしてイスに浅く腰かけ、ひざのお皿の上に手のひらを当てます。
2
ひざ裏が伸びきっていると感じるまで、力をゆっくり加えながら垂直に押しましょう。1〜2秒キープし、力を抜きます。
10回×5〜6セット
1
イスに痛いほうの脚をのせて、ひざの上に両手を添えます。
2
背筋を伸ばしたまま体を前方に倒し、ひざだけを曲げましょう。深く曲がったら1〜2秒キープし、元の姿勢に戻します。
出典:銅冶英雄 著『ひざ痛・変形性膝関節症がよくなる銅冶式ひざ痛みナビ体操』(サクラムック)
また、ひざになるべく負担をかけない生活を心がけることも大切。太りすぎに注意し、座るときは正座やあぐらではなくイスに腰かけます。靴にインソールを入れてO脚を補整するのも効果的です。これらは、すでに痛みが出ている人だけでなく、ひざ痛の予防にもなります。生涯元気で過ごすためにも、さまざまな動作に関わり全体重を支えるひざ関節を大切にしてあげてください。
イスの生活に変えましょう!
姿勢良くイスに腰かけるのが、ひざ関節にとっては一番負担が少ない座り方。座卓に座イスではなく、テーブルとイスの生活に変えましょう。
運動はひざに負担をかけないものを
ウォーキングやジョギングは意外とひざに負担がかかります。おすすめは自転車。太ももの筋肉強化のためのスクワットは、正しいフォームで行いましょう。
スクワットは、目線を前に向け、ひざが足先より前に出ないよう、気をつけましょう。
たんぱく質を摂り、
糖質制限で体重も管理
体重が増えると、ひざ関節にかかる負荷が増加します。太りすぎに注意するとともに、筋肉をつけて、ひざへの負担を減らす食事を心がけましょう。