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伊藤医院 副院長
東京大学眼科臨床研究員
有田玲子(ありた・れいこ)
眼科医・医学博士。慶應義塾大学眼科学教室非常勤講師MGD外来主任・東京大学眼科臨床研究員ドライアイ外来主任などを歴任。ドライアイ、特に油不足ドライアイの論文は世界一を誇る。YouTubeチャンネル『眼科医 有田玲子先生のドライアイ診察室』で、一般の方にも情報を発信するほか、テレビや雑誌にも出演多数。
目の疲れや乾きのほか、頭痛や肩凝りなどの不調を起こし生活の質を下げてしまう眼精疲労。
その原因と対処法を眼科専門医の有田玲子先生に伺いました。
目のトラブルにはさまざまなものがあり、なかでも悩んでいる人が多い眼精疲労はドライアイと深い関係があります。
私たちがものを見るときは、目の周りにある「毛様体筋(もうようたいきん)」が緊張したり弛緩したりして水晶体というレンズの厚みを変えることでピントを合わせています。また、目の表面を覆っている涙もレンズと同じような働きをしていますが、ドライアイになると涙の層がデコボコになるため、目に入る光を乱反射して網膜上にうまく像を結ぶことができません。その結果、なんとかピントを合わせようと毛様体筋が働きすぎて目が疲れ、頭痛や肩凝りなどの不調を招きます。ドライアイが眼精疲労を引き起こしてしまうのです。
長年、ドライアイの原因は水分不足だと考えられてきましたが、近年では油分の不足による影響が大きいことがわかっています。涙の成分は99%が水分で残りの1%は油分。この油分の働きにより水分の蒸発を防いでいます。油分が減ると涙の量も質も低下し、ドライアイの原因になるのです。
対策としておすすめしたいのが、油分が分泌されるマイボーム腺が詰まらないよう目元を温めたり、まつ毛の生え際をよく洗ったりすること。上下のまぶたがしっかりとつかない不完全なまばたきは涙の分泌量が減るため、まぶたを動かす「眼輪筋(がんりんきん)」を鍛える「まばたき運動」も効果的です。
長引く眼精疲労は、全身に影響を及ぼし生活の質を低下させます。毎日のケアを心がけ、原因のひとつとなるドライアイの改善に努めましょう。
涙は層状になっていて、一番外側を油分が覆っています。水分は涙腺から油分はマイボーム腺から分泌されますが、油分が少ないと水分の蒸発を防ぐことができず、目が乾いてドライアイを発症します。
目の周りにメイクなどの汚れが残っていると、マイボーム腺が詰まったり感染や炎症が起きやすくなったりして、油分不足につながります。洗顔時はぬるま湯でまつ毛の生え際付近をやさしく洗いましょう。
ホットアイマスクなどで目元を温めることで、マイボーム腺の油分の分泌がスムーズになります。蒸しタオルは目元がぬれると気化熱で冷めてしまい、油分が固まる原因になるので、ポリ袋などに入れて使用しましょう。
まぶたを動かす眼輪筋を鍛え、マイボーム腺から油分が出やすくなる運動です。1回5セット、1日5回行いましょう。眼精疲労に役立つだけでなく、目がぱっちりしてきます。
目を2秒間閉じます。そのあと、パチパチと2回まばたきをします。
上まぶたの筋肉だけを使って、目をしっかりと2秒間閉じます。目頭や目尻にシワが寄らないよう気をつけて。
まぶしいときをイメージして、下まぶたも使って薄目にします。眉間や目頭にシワが寄らないよう注意しましょう。
目尻と眉毛の間に指を当てて上に押し上げ、目がつり上がった状態のままで目を閉じて筋肉を鍛えましょう。
ツボ押しには血流を改善して凝りを防ぎ、血液を通じて目に栄養を届ける効果もあります。目が疲れたときに「イタ気持ち良い」くらいの強さで押すのがおすすめ。